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天然物有機化学研究室(清田研究室)

生物活性有機化合物の合成研究を基盤とする生命現象の解明、農薬・医薬への応用

環境生命科学(環境・農)

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農業系科学

天然物化学有機合成化学生物活性物質抗生物質植物病原菌毒素海洋天然物植物ホルモン昆虫フェロモン農薬医薬環境修復バイオレメディエーション

学術研究院環境生命科学学域

http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~anpc/

代表者

教授 清田 洋正

1989年 東京大学農学部農芸化学科卒業(土壌学・和田秀徳教授)
1991年 東京大学大学院農学系研究科修士課程修了(森謙治教授)
1991年~1993年 東京大学農学部農芸化学科 助手(森謙治教授)
1994年~2002年 東北大学農学部(大学院農学研究科) 助手(折谷隆之教授)
2001年~2002年 英国ケンブリッジ大学客員研究員(Steven V. Ley教授)
2002年~2013 東北大学大学院農学研究科 准教授(桑原重文教授)
2013年~ 現職

専門分野

•有機合成化学
•天然物有機化学

研究概要

1.特異な生物活性や構造を有する天然由来の有機化合物の合成研究
(1)エナシロキシン類は、酢酸菌Frateuria sp.W-315株の生産する抗生物質であり、特異なポリエン-ポリオール構造と、選択的な抗菌活性(タンパク質合成阻害)から注目されています。私達は新規なジアニオン型Cuカップリング反応を開発し、全合成を目指しています。
(2)マオエクリスタルVは、中国産ハーブから単離され、強力な抗ガン作用と複雑な転位骨格を有しています。私達は、高立体選択的なDiels-Alder反応を鍵段階に用いて、合成研究を展開しています。
(3)その他:海の妖精クリオネの持つ忌避物質プテロエノン、いもち病菌の生産する毒素ピリキュオール、ジャスミンの香気成分ジャスモン酸メチルなど、様々な物質の合成研究を進めています。
2.抗ウィルス(インフルエンザ・コロナ)薬の開発
 リレンザやタミフルなどこれまでの薬(シアリダーゼ阻害剤)には、副作用や抵抗性株の出現などの問題がありました。二フルオロシアル酸は、天然基質により近く、またシアリダーゼと共有結合を形成するという新しい機構で働くことから、次世代のインフルエンザ薬として期待されています。また、カルボキシ基の代わりにスルホ基を導入したスルホシアル酸も開発しました。

3.難分解性農薬の分解微生物の探索(農研機構との共同研究)
POPs(残留性有機汚染物質)特に難分解性の農薬を微生物を用いて分解除去する研究(バイオレメディエーション)が進められています。私達は、ディルドリン、ヘキサクロロベンゼン、エンドスルファンなどの塩素系残留農薬の分解研究に合成研究の立場から協力しています。

共同研究への期待

天然物化学は、生命現象の鍵となる信号物質を見つけ出し、構造決定から誘導体合成を通じて、現象の解明や有用な農薬・医薬の開発を目指す学問です。大まかに「探索・構造決定」⇔「全合成・誘導体合成」⇔「生物検定」の三つに分類されます。私達は、有機合成化学で自在に設計される化合物が「鍵物質の構造の決定、構造活性相関や生合成経路の解明、標的タンパク質の同定」を通じて、「現象の解明および農薬・医薬リードの開発」に繋がることを期待し、国内外の探索学者や生物学者と共同研究を進めています。

関連特許情報

特許第6871587号 シアル酸誘導体、その製造方法及びそれを利用したシアリダーゼ阻害剤、抗菌剤、抗ウイルス剤
特開2007-106721 シクロプロパン化合物及び香料組成物
国際公開第WO2001061027号 光学活性1,2-エポキシ-2,6,6-トリメチルシクロヘキサンメタノールの製造方法

先生からのアピール

生命現象解明を目指す生物学において、試験化合物を提供する有機合成化学はツールの役割を果たします。ただし、他のツールと異なり、それは生きたツールです。天然から得られる化合物(天然物)に対し、その活性を高めたり弱めたり、分解性を上げたり下げたり、脂溶性を高めたり低めたり・・・おおよそ意のままに設計した化合物を提供することで様々な生物活性評価が可能になり、やがては実用の農薬・医薬へと繋がっていきます。もとより、生物学とは、生物を舞台とした化学(&物理学)です。有機合成化学を楽しみつつ、化学の視点で生命現象解明に挑みたい学生諸君を歓迎します。

研究室所属者

D2片山峻樹/D1芦田直樹/M2桑名晶妃/坂口愛/馬場健司/M1浦達哉/三木由崇/温皓然(中国)/B4西本光希/野田和希

https://www.okayama-u.ac.jp/user/agr/profile/nougaku01_1.html

関連研究シーズ

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